アメリカの「食品安全近代化法」

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 最近インターネットで得た情報です。
 アメリカで2010年に食品安全近代化法という法律ができたとのこと。
 食品の食中毒をなくすための法律らしいが、批判的な人からは、ひどい批判を受けている。

 畜産品以外の食品管理を、FDA(食品医薬品局)が行う。食品業者はFDAに登録し2年おきに更新する。FDAは、食品業者にリコール(回収)を要求できる。ただし、「275マイル以内の消費者に直接食品を販売し、年間の売上げが50万ドル以下の小規模農家や加工業者は、同法の適用除外」になる。
そういった内容だ。(「ウィキペデア」による情報です)

 上記の内容だと食品管理の内容によってずいぶん違ってくる。

 ひどい批判を読むと、「アメリカ政府のFDAという機関が、家庭菜園まで禁止する悪法だ」と書く人いる。


 正確な情報がなかなか得られないが、一番メジャーな機関での批判は、赤旗の鳥取委員会の「鳥取民法」(2011年3月6日)もののようで、そこから引用します。
 以下のカギ括弧内はすべてそこからの引用です。(もし引用に問題があれば指摘してください)

「米国では、多くの中大規模農家が、ポストハーベスト、農薬耐性の遺伝子組み換え種子と農薬のセットで生鮮野菜・果物を微生物による汚染から防いでいます。」ということが書かれている。

 アメリカでは、遺伝子組み換え種子による農業をし、農薬で害虫を防ぐなどの非有機農業をしているようだ。この背景にはモンサントという巨大な種メーカーの企業があるらしい。遺伝子組み換えの種は農薬とセットで、全く有機農業でない農法をモンサントが広げているのだ。

「現在、放射線照射食品は米国をはじめ世界各国に流通しています。FDAは、全食品への殺虫を目的とした放射線照射を許可しています。

 また、米国では、ジャガイモに発がん性のある除草剤クロルプロファム、小麦にマラチオンなど、穀物、果実、野菜などに多数のポストハーベストが認可されています。大量・長期貯蔵、長距離・長時間輸送に対応するためです。」

 アメリカでは、放射線照射食品が許可されている。長期貯蔵、長距離運搬のために多数のポストハーベスト野菜が認可されているみたいだ。

 「今回のTPP交渉では、カーギルやモンサントの圧力で、知的財産権が強化されると報道されています。また、そうした企業が日本国内で農業に乗り出すとも伝えられています。」

 モンサントやカーギルという巨大な植物種の企業が、遺伝子組み換え種子と農薬のセットでTPPに合意すれば、日本に上陸するかもしれない。

 さらに恐ろしいことが書いてある。
「1998年、カナダのカノーラ(=菜種)有機栽培農家が、モンサント社によって訴えられました。農家は、自然による不可抗力だと主張しますが認められず、その畑にモンサント社の特許遺伝子=知的財産権が入っているものがあったという事実は特許侵害にあたり、モンサント社に所有権が移転するとした主張を認める判決が下され、農家は最高裁でも敗訴しました。仮に、日本国内で遺伝子組み換えイネの栽培が解禁されたとすれば、同様のことが予測されます。」

 近くから飛んできた花粉がついた植物が、遺伝子組み換えの入った種のものなら、知的財産だから所有がモンサントのものと裁判でなったのだ。

「そうした手段をとらない有機農家や小規模農家は、種子の管理を徹底しないと、遺伝子組み換え種子の会社から種子の所有権を主張されることになります。有機農家は、どういった手立てで、微生物の汚染から作物を防ぐのか(よく洗えば十分)。農薬やポストハーベストを使えば有機農法ではなくなります。そうした農家を農業から締め出すことになると、米国内でも懸念の声が上がっています。」

 どこかから遺伝子組み換えの花粉が飛んできて、めしべについたら、できた種は知的財産の侵害になってしまい、モンサント的な農薬農業をやるか、農業をやめるかになるのではないかとの心配があるようだ。
 

「275マイル以内の消費者に直接食品を販売している、年間の売上が50万ドル以下であるという条件の小規模農家や加工業者は、同法の適用除外となります。今後、この除外規定がいつまで存続するかはわかりません。」
つまり、FDAによる規制が小規模農家に及ぶ可能性もあるようだ。

 TPPが決まると、アメリカのルールを押し付けられることが多くなるようだから、モンサントの進出(遺伝子組み替え種子と農薬による農法の進出)があるかもしれないし、有機農業、自然農法が駆逐される可能性もあるのかもしれない。
 本当なら、背筋の寒い話だ。
http://www.jcptori.jp/modules/news/article.php?storyid=1383
この食品安全近代化法についての書き込みの後に、食品安全近代化法についてのまとまって書いた本を発見した。
「(株)貧困大国アメリカ」(岩波新書・堤未果)です。
これによると、上記の批判は正しいようだ。アメリカ人からの意見が載っている。
これによると、この法律は、「FDA(食品医薬品局)の権限を強化して、アメリカ国民が食べ物を栽培し、売買し、輸送する権利を、政府が規制する法律」で、FDAの権限強化は食品大企業が望むことだ。
「食品安全近代化法は、地域の有機農業を破壊します。地元の農場を廃業に追い込み、この国の食料供給を不安定にし、地方の有機食品の価格を大きく上昇させるでしょう。」
遺伝仕組み換え栽培でアメリカの農業を征服し、それ一色にして有機農業を潰したい、モンサントなど大食品企業の意思のまま作られた法律のようだ。

他の記事に書いたけど、アメリカの農業、日本の農業の今後、日本の食物自給率に関心のある人には、この本は是非、この本をお勧めしたい。アメリカの農業の今が書いてあると同時に、TPPが締結されたら起こるだろう今後の恐ろしい状況について書いてあると思う。



 
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by isehyakusyou | 2014-04-10 18:49 | Comments(0)
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