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有機無農薬農業は素人にできるか

 昔、農業の専門家から「有機無農薬農業は無理だ」と言われたことがある。実際やってみると、それは、「商売として成り立つ有機無農薬農業は難しい」と言いたかったのだと分かった。
 農協へ行くと、野菜は安い。「こんなにいいナスが、ジャガイモが、大根が、この値段?」と思ってしまう。作る手間ひまを知る素人百姓からすると唖然としてしまう。これは今だけでなく戦前もそうだったようで、終戦直後に石原莞爾という人が「自分で畑でやってみると一本の菜、一さやの豆でも大変手数がかかるものであるが、買う段になると実にばかばかしいほど安いのである。(われらが世界観)」と書いていて、戦前からそうだったのだ。
 しかし、素人が有機無農薬栽培をやるのは、採算を考えないので、できる。やってみると、ジャガイモ、たまねぎ、大根、ナス、キュウリ、ゴウヤ、オクラ、などはそんなに手間をかけなくてもできる。サツマイモはできるけど、味がないのができたりした。とうもろこしは、虫がつく。虫がつくのを気にしなければ、白菜、チンゲンサイ、小松菜、とうもろこし、ブロッコリーもできる。
 意外と出来なかったのが、トマト、ピーマン、にんじん。
 それから秋から冬の野菜は去年、かなり失敗した。寒くなるとぜんぜん出来ない。
 二年程度の経験から言うと、有機無農薬農業はできなくはない。消費者の「虫食いが嫌」とか「形の悪いのが嫌、小さすぎるのが嫌、大きすぎるのが嫌」とか「農薬がついていても安ければいい」とか、そうした考えを変えれば、もっと有機無農薬農業も発展すると思う。
 だけど、駄目だろうな。
 みんな、あんまり考えてない。有機無農薬農業のことも、食物自給率のことも、アメリカの食物支配のことも。
 それから、政府も農業について本気で考えていない。
 まあ、絶望せず、自分の出来る事を努力しよう。
by isehyakusyou | 2007-10-07 23:06
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