TPPフォーラム「日本の農業と食の安全、協同組合の行方」に参加した。
その中でわかりやすい話をいくつか書きます。
TPPを長年研究したサーニャ・リードスミス氏の話。
1 シェブロンという会社がエクアドルでアマゾンを汚染して、3万人に被害を与えた。
裁判を起こし、裁判所はエクアドルの法律に基づいて、180億ドルの賠償金を命令した。
するとシェブロンはISDS条項で訴えた。
結果は、エクアドル政府に裁判所の判決を取り下げさせたというもの。
法律で正当な裁判をしてもひっくりかえせるのだ。
しかも、政府に裁判所の判決を変えさせるのは、三権分立の否定だ。
日本で水俣病が起きたが、TPP後、外国投資家が投資した企業で起きたら、水俣病への対応はなされないだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=LCFKYD_j3Kg
1:00分あたり
2 ある国で、ある投資家がホテルを建てるという話で、土地を借りた。
しかし契約の建設時期から3年たっても、建設は行われない。
そこで法律に従ってリース契約を破棄した。
すると、ISD条項発動。
結果は、土地リース側が、投資家に9億ドル支払うというもの。
9億ドルは、ホテル建設して90年間経営して儲ける金額として計算された。
ホテルは全く建てず、経営せずに、90年経営推定で、9億ドル儲けた。
https://www.youtube.com/watch?v=LCFKYD_j3Kg
1:03あたり。
3 昨年2015年12月からアメリカでは、アメリカ産牛肉にアメリカ産の表示ができなくなった。
カナダ、メキシコに「アメリカ産牛肉の表示は、カナダやメキシコ牛肉の販売に対して公平でない」との訴えのため。
今後、日本でも「オーストラリア産」「アメリカ産」「国産」の肉の表示はなくなるのか?
(このフォーラム後、TPP訴訟報告会の最後に山田正彦氏の発言)